この記事の要点
- マルチビタミンを摂取することで、栄養の状態がサポートされる可能性があることが報告されています。
- エビデンススコアは65で、信頼性は中程度です。
- 食事だけではバランスが取りにくいと感じている方に関連する情報が含まれています。
マルチビタミンとは、複数のビタミンが含まれた栄養素です。
一般的にサプリメントなどの形で摂取され、日常の栄養補給の文脈で扱われることがあります。
マルチビタミンとは、複数の種類のビタミンを含むサプリメントを指します。
食事から摂取する栄養素の補完として、一般的に利用されています。
マルチビタミンを摂取することで、体内の栄養充足度が高まるという報告があります。
約9万人という非常に多くの人が対象となった調査において、サプリメントを取り入れることで男女ともに栄養の充足度が平均して8%ほど高まることが示されました。
これは(ある一時点での状態を切り取って調べる調査方法)に基づいた結果です。
高齢者の認知機能や、健康感に関連してマルチビタミンが役立つという研究があります。
73歳の男女2,262名が参加した試験では、3年間の摂取を通じて認知機能や記憶力に良い影響が見られたという報告がありました。
これは(参加者をランダムに分けて効果を比べる、信頼性の高い研究方法)によるものです。
また、健康な高齢者を対象とした84日間の調査では、ビタミンCや亜鉛の状態、そして本人が感じる健康状態が良くなったという結果が出ています。
ただし、この研究では免疫機能そのものには変化は見られませんでした。
つまり、特定の栄養素のレベルを整えることにはつながるものの、免疫機能に直接作用するわけではない場合もあります。
特定のライフステージや健康状態において、マルチビタミンが役立つという報告もいくつかあります。
肥満外科手術を受けた妊婦119名を対象とした(時間の経過とともに状態を追う調査方法)では、専用のマルチビタミンを使用することで血清レベルが高まったことが示されました。
また、ロシアの健康な成人120名が56日間参加した試験において、栄養状態と心臓の健康に関連する指標に良い影響が見られたという報告があります。
一方で、マラリアが流行している地域で抗マラリア薬を服用している人を対象とした(複数の研究結果をまとめて解析する手法)では、葉酸を含むサプリメントを飲んでも、マラリアへの感受性や重症度には影響を与えないという結果が出ています。
今回のデータの分析には合計7件の研究が含まれています。
| 研究 | デザイン | 対象者数 | 期間 | 主な結果 |
|---|---|---|---|---|
| The American journal of clinical nutrition(2007・PMID:17209210) | 横断研究 | 90771名 | 不明 | 良い影響が報告された |
| Obesity surgery(2024・PMID:39141187) | コホート研究 | 119名 | 不明 | 良い影響が報告された |
| Nutrients(2020・PMID:32823974) | ランダム化比較試験(RCT) | 不明 | 84日間 | 良い影響が報告された |
| Alzheimer's & dementia : the journal of the Alzheimer's Association(2023・PMID:36102337) | ランダム化比較試験(RCT) | 2262名 | 不明 | 良い影響が報告された |
| The Cochrane database of systematic reviews(2022・PMID:36321557) | メタ分析 | 不明 | 不明 | 明確な関連は見られなかった |
| Nutrients(2020・PMID:31963293) | その他の研究デザイン | 不明 | 不明 | 良い影響が報告された |
| Nutrients(2018・PMID:29370120) | ランダム化比較試験(RCT) | 120名 | 56日間 | 良い影響が報告された |
どんな人を対象にした研究?
研究には、90,771名が参加した調査や、ロシアの健康な成人(40歳から70歳)120名、不眠傾向のある成人46名などが含まれています。また、肥満外科手術(MBS)の既往がある妊婦119名や、マラリア流行地域に住む人々、および73歳の男女などの高齢者も対象とされています。
研究には健康な高齢者から妊娠中の女性まで多様な属性の人が含まれているため、自身の年齢や状況を考える際の材料となります。
注意点・限界
今回の報告は計7件の研究に基づいたものであり、エビデンススコアは65で信頼性は中程度です。
研究のデザインには、ランダム化比較試験(RCT)、、メタ分析のほか、横断研究などが含まれています。
マラリアに関連する研究のように、特定の状況下では効果が認められなかったとする報告もあるため、すべてのケースに共通する結果とは限りません。
| 研究 | デザイン | 対象者数 | 期間 | 主な結果 |
|---|---|---|---|---|
| The American journal of clinical nutrition(2007・PMID:17209210) | 横断研究 | 90771名 | 不明 | 良い影響が報告された |
| Obesity surgery(2024・PMID:39141187) | コホート研究 | 119名 | 不明 | 良い影響が報告された |
| Nutrients(2020・PMID:32823974) | ランダム化比較試験(RCT) | 不明 | 84日間 | 良い影響が報告された |
| Alzheimer's & dementia : the journal of the Alzheimer's Association(2023・PMID:36102337) | ランダム化比較試験(RCT) | 2262名 | 不明 | 良い影響が報告された |
| The Cochrane database of systematic reviews(2022・PMID:36321557) | メタ分析 | 不明 | 不明 | 明確な関連は見られなかった |
| Nutrients(2020・PMID:31963293) | その他の研究デザイン | 不明 | 不明 | 良い影響が報告された |
| Nutrients(2018・PMID:29370120) | ランダム化比較試験(RCT) | 120名 | 56日間 | 良い影響が報告された |
どんな人を対象にした研究?
これまでの調査では、合計93272名を含む様々な対象者が含まれています。具体的には、ロシアの40歳から70歳の健康な成人120名や、73歳の男女、不眠傾向にある成人46名、肥満外科手術(MBS)の既往がある妊婦119名などが調査されています。
また、マラリア流行地域に住む人々を対象としたケースも含まれます。これらのデータは、自身の年齢や健康状態が研究の対象に近いかどうかを考える際の材料となります。
注意点・限界
今回の報告は7件の研究に基づいたものであり、エビデンススコアは65(中程度の信頼性)となっています。
研究のデザインには、ランダム化比較試験(RCT)、コホート研究、横断研究、メタ分析など複数の種類が含まれています。
研究によって結果の方向性が異なる場合もあり、すべてのケースで同様の結果が得られるわけではない点に注意が必要です。
マルチビタミンの摂取は、栄養状態にどのような影響を与えますか?
マルチビタミンは栄養状態に良い影響を与えるという研究が報告されています。サプリメントの摂取を含めると、栄養充足の割合が平均8%向上したという結果があります。
高齢者がマルチビタミンを摂取することに関する知見はありますか?
73歳の男女を対象とした研究では、継続的な摂取によって認知機能などの向上が報告されています。また、健康な高齢者のビタミンCや亜鉛の状態が改善する可能性も示唆されています。
妊婦の栄養管理にマルチビタミンは関係しますか?
肥満外科手術(MBS)の既往がある妊婦119名を対象としたコホート研究があります。専用のサプリメントを用いることで、妊娠中の血清レベルが高まるという報告があります。
マルチビタミンは、全体的な栄養状態を整えるサポートになる可能性があることが示されました。エビデンススコアは65で、信頼性は中程度です。 ただし、研究によって対象者や期間が異なり、すべての状況で同じ結果が出るわけではありません。自分に合った取り方を考えるための参考にしてくださいね。

